CI-VでITからICOM機をコントロールする



IT(InstantTrack)からCI-Vの機能を使って、ICOM機の周波数制御をしようという実験です。

実験に使った機材、ソフトウェア等は次のとおり
PC東芝 Dynabook GT-R575 (Pentinum 75MHz), MS-DOSv6.2
ソフトウェアInstantTrak v1.55, InstantTune v1.10
CI-VケーブルK1NU Product のCI-Vケーブル
RigICOM IC-910 (IC-821, IC-275でも動作確認)


K1NUプロダクトのCI-Vインターフェースケーブル
outside insideDSUB-9F connecter
手元にCI-Vのインターフェースケーブルがあったので、つなぐだけなら簡単でした。これは、K1NUプロダクトのCI-Vインターフェースケーブルです。コンテスターの彼は、ICOM機を使ったロギング用にこのケーブルを商品化したようです。PCのRS-232CポートからCI-Vを搭載したICOM機に直結できます。中身は、トランジスタが2個と抵抗が4個。これがD-DUB9ピンのコネクター(female)の中に入っていますし、電源が不要なので便利です。

私が調べた回路
circuit


ITが動いている東芝ダイナブックGT-R575
ITwithCIV Pentinum75MHzですが、DOSマシンIT専用機としてくらいならまだ十分使えます。軌道要素の更新は、一旦ITを止めて、PE1CHLの net.exe(980913u3.lzh)を起動して、シャック内LANのサーバーからftpでNASA 2ラインフォーマットのファイルを取ってきます。

余談ですが、PE1CHLの net.exeをインストールしているということは、AO-16やUO-22のStore & Forwardの実験が華やかだった頃に、このPCで実験していたわけです。

ソストウェアはInstantTune1.10itune icon
DOSマシンでITとCI-Vを使ってICOM機の制御ができるソフトウェアはいくつかあるようですが、私の場合は、InstantTune(以下、ITune)を使いました。RadioDRVは、CI-VアドレスがIC-970用になっていて、IC-821や910で使いたい私には合いません。
ITを動かすPCにITuneもインストールし、ITよりも先にITuneをTSR(常駐ソフト)として起動しておき、ITは後から起動します。
ITuneを起動用するバッチファイルはこんな感じです。
[ファイル名 itstart.bat]
dummykct
orbitdrv
itune load
3行目のituneが ITuneの本体です。
dummykct.comとorbitdrv.exeは、ITのパッケージの中にあります。なお、itstart.batの中の3つのドライバは、いずれも LOADHIでハイメモリにロードしてもちゃんと動くようです。

ITuneの条件設定は、itune.cfgというファイルに書きます。以下は私が使っている itune.cfgの例です。PCのCOM1につないであるCI-Vケーブルで、対象のICOM機はIC-910(CI-Vアドレス;60H)、SバンドをVバンド(いわゆる2m帯)に落とすコンバータ-使用、CI-Vのボーレートは19200baud、AO-40を L1アップリンク/S2ダウンリンクで使う周波数設定の例を示します。
                  [ファイル名 itune.cfg]
;############### COM port Specifications #####################
;
comport 1 19200
;
;########## Default Radio Configuration section ##############
;
;##### ICOM #####
xcvr ic910 1 60 ; IC-910 on COM 1 (ICOM address 60H)
;
;################### SATELLITES ##############################
;
;##### Phase 3D / AO-40 ######################################
; AO-40 has lots of modes and transponders. These are the
; linear modes that have been activated.
;
;##### AO-40 mode L1/S2 #####
satellite AO-40 L1/S2           ; mode L1/S2 CURRENTLY ACTIVE
transponder 3670.710 invert
beacon 2401.323 usb
rxconverter 2256                ;  converter local osc 144MHz
; end of itune.cfg
;
このファイルをダウンロードする

この例には、必要なことだけしか書いてありませんが、ITuneのパッケージに含まれている標準のItune.cfgには、ほとんどの衛星のほとんどのモードに対応できるように数多くの例が書かれており、参考になります。

Ituneを常駐させておき、ITを起動して、衛星を選択した状態であれば、Rキーが効きます。これでITがリモート制御を開始します。この時、画面上では、> OrbitDrv: AO-40 と表示されます。この状態でItuneが周波数制御をしてくれます。

Running Itune


[続編]このケーブルを改造して、AO40RcvからICOM機の周波数Up/Downを制御する



IT, CI-V, AO40Rcv関係のリンク集



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last update: Nov 2, 2003
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