NET.PE1CHL
私が結構気に入って動かしている NET.PE1CHLに関する情報です。
Rob PE1CHLによる本家はこちら
NET.PE1CHLとは?
オリジナルは、Phil Karn, KA9Qが開発した NETです。これに Rob Janssen, PE1CHLがかなりの改良を加えたものが NET.PE1CHLです。
Phil, KA9Qのソースが公開されていますので、それを基にしたものは世の中にいくつもありますが、NET.PE1CHLはその一つという位置づけになります。
NET.PE1CHLの特徴
私にとっての NET.PE1CHLの魅力は
- 省リソース
- 極めて安定
- SCCカードが使える (つまり、例えばTNC不要)
- 別プログラムと協調連携できる拡張性・可用性(availability)の高さ
PE1CHL Rob自身は、NET.PE1CHLの特徴を次のようにまとめています。
Features of the software include:
NET.PE1CHLを動かす上で、現時点での最大の不都合は、ドキュメントが十分整理されていないことでしょうか。
このページの末尾に、いくつかドキュメント類をまとめてありますが、集大成したものはありません。
マシン環境
私がNET.PE1CHLを動かしているマシンの仕様etcです。
(作成中)
NET.PE1CHLのセットアップ
- 基本設定+ LAN周り
- RS-232Cで1ポートのTNCをつなぐ
- RS-232CでデュアルポートのTNC(TNC-3, KPC-4等)をつなぐ
- SCCカードを使う (下の写真はSCCカードの例、DRSI社PCPAカード、左はType1、右はType3 )
- SCCカードの2枚挿し
- SCCカードにPSKモデム(PSK-22)をつなぐ
・リグとモデム間
リグ PSK-22 Radioコネクタ(8pinDIN)
--------------------- -----------------------
AF 信号 -------------- 4 (AF in)
GND -------------- 8 (GND)
・SCCカードとモデム間
PSK-22 Ext Modem PC*PA type3 9pin D-SUB
--------------------- -----------------------
3 (RXD) -------------- 2
4 (GND) -------------- 5
8 (DCD) -------------- 1
受信だけが目的の場合、上記の結線だけでOKです。
x32クロックは要りません。PSKモデムの受信信号の中からクロックを再生するからです。
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・autoexec.netの書き方
attach scc 2 ax25 scc2 256 d1200 $CALLSIGN-2
mheard scc2 23
tr scc2 111
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参考 DRSI社のPC*PAカードに使われているSCCチップの技術資料
- G8BPQ Packet Switchを使う
ユーティリティ "UIDISP"
NET.PE1CHLには、受信した ax.25のUIフレームを別ファイルに書き出すax25 uigrab(ユーアイグラブ)という機能があります。この機能で書き出されたファイルのことを、拡張子を UIGとすることが通常であることから、UIGファイルと呼んでいます。このファイルの内容を、オフラインで表示するためのユーティリティが UIDISP(ユーアイディスプ) です。
KISSファイルと比べた場合のUIGファイルの特長は、AX.25のUIフレームを受信したタイムスタンプが記録できることです。
実を言うと、このUIDISPは、完全な私の自作品ではありません。オリジナルは、Rob PE1CHL自身がUOSAT3(UO-14)のテレメトリを表示するために書いた TLM.C です。
TLM.Cのソースは公開されていますので、 NET.PE1CHLの実行時と同様な表示になるように手を加えてみました。私が手を加えた部分については、差分 uidisp.diffを公開します。
UOSATのテレメトリ表示機能はオリジナルのままです。
動作確認済みの環境は、
- FreeBSD 5.2 (gcc 3.3.3 [FreeBSD] 20031106)
- MS-DOS 6.2上の DGJPP gcc 3.4.2(DOS上で動作する無料の32bit ANSI Cコンパイラです)
参考リンク1 DJGPPの本家
参考リンク2日本語で書かれたDJGPP環境の構築ガイド 青山大介さん(jack@st.rim.or.jp)作 役に立ちました!
- Windows98SE上の Borland C++ 5.5.1 for Win32 ... 「入門C言語 新装版」(株式会社ASCII)付録のコンパイラ この場合、実行は Win32環境のDOS窓
使い方
オリジナルのソース TLM.Cに対して、パッチ(UIDISP.diff)を当てます。
コンパイルするときには、AXUIGRAB.Hが必要になります。
起動方法は、コマンドラインから
例)c:\net> uidisp UIGファイル名 です。
動作例
ユーティリティ "UIHDR"(ユーアイヘッダー)
UIGファイルを読み込んで、その中のフレームのヘッダー情報だけを標準出力に出力するユーティリティです。
UIDISPを基にして、フレームの中身を表示する部分は全部省略し、通し番号、フレームのタイムスタンプ、
インターフェース名、送信局ID、受信局ID、フレーム長だけを出力します。
起動方法は、コマンドラインから
例)c:\net> uihdr UIGファイル名 です。
動作例
ユーティリティ "UIG2KSS"
UIGファイルからKISSファイルに変換するユーティリティです。UIG2KSSの作者は Rob, PE1CHLです。
使い方
起動方法は、DOSのコマンドラインからUIGファイル名を指定して、
uig2kss UIGファイル名 です。拡張子不要です。
例えば、103100.UIGというUIGファイルを処理する場合には、
c:\net> uig2kss 103100 です。
実行結果として 103100.KSSというファイルができます。
WindowsのDOS窓でも動作します。
NET.PE1CHLの date getを使う(2004年11月)
NET.PE1CHLが動作しているPCの時計を、正確な時刻を知っているLAN内のPCと同期させようという実験です。
これは、UIGファイルの中に受信時刻が保存されてしまうことから、不正確な時刻を記録に残したくない、と意識してしまったわけです。
本文はこちら
ドキュメント類
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last update: May 14, 2005
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